「退学」とは異なり、学生としての身分(学籍)を保持したまま一定期間大学を休み、その後復学することを前提とした制度です。適切に手続きを行うことで、学業の遅れを取り戻したり、自分を見つめ直したりする貴重な時間を確保することができます。
以下に、休学を検討する際に知っておくべき条件、手続きの流れ、費用面での重要事項について詳しく解説します。
1. 休学が認められる主な理由
単に「大学に行きたくない」という理由だけでは認められないことが多く、正当な事由が必要です。近年では理由は多様化しています。
- 傷病(心身の不調): 入院や自宅療養が必要な怪我や病気。近年ではメンタルヘルスの不調による申請も増えています。
- 経済的理由: 学費の支払いが困難になり、アルバイト等で資金を貯める期間が必要な場合。
- 海外留学・語学研修: 大学の交換留学制度を使わず、私費留学やワーキングホリデーに行く場合。
- 長期インターンシップ・ボランティア: 社会経験を積むために長期間大学を離れる場合。
- 一身上の都合(その他): 家庭の事情(介護など)や、進路変更のための資格取得勉強など。
2. 手続き上の重要ポイント(提出前に確認!)
休学願は「出せば終わり」ではなく、事前の調整やタイミングが非常に重要です。
① 休学期間の単位(学期制)
多くの大学では、休学の期間を**「学期単位(前期・後期)」または「1年単位」**で区切っています。
- 例:4月1日〜9月30日(前期休学)、または4月1日〜翌年3月31日(通年休学)
- ※病気等の緊急時は「○月○日〜」と診断書に基づいた期間で認められることもありますが、復学後の履修登録の関係上、学期の区切りに合わせるのが一般的です。
② 提出期限(デッドライン)
最も注意すべき点です。多くの大学で、休学する学期が始まる前(例:4月からの休学なら2月末〜3月中)に提出期限が設定されています。期限を過ぎると、休学してもその学期の授業料全額納入を求められる場合があるため、早めの行動が不可欠です。
③ 添付書類(証明書)
休学理由の正当性を証明する書類の添付が求められます。
- 病気・怪我: 医師の診断書(療養期間が明記されたもの)
- 留学: 留学先の入学許可証、渡航計画書など
- その他: 理由書の提出を別途求められる場合があります。
3. お金に関する重要事項(学費と奨学金)
【学費(授業料)の取り扱い】
休学期間中の学費は大学によって規定が大きく異なります。
- 国公立大学: 休学期間中の授業料は**「全額免除」**となるケースがほとんどです。
- 私立大学: 授業料は免除されることが多いですが、代わりに**「在籍料(休学料)」**(数万円〜十数万円程度)や「施設設備費」の納入が必要な場合があります。
- 必ず学生課(教務課)や経理課で、自分の大学のルールを確認してください。
【奨学金の休止手続き】
日本学生支援機構(JASSO)などの奨学金を受けている場合、休学中は貸与・給付を受け取ることができません。**「異動願(届)」**を提出し、奨学金を一時止める手続き(休止)を必ず行ってください。復学後に「復活」の手続きを行えば、受給を再開できます。
4. 将来への影響と復学について
- 卒業時期のズレ: 休学した期間分、卒業は後ろにズレます(例:1年休学すれば、卒業も1年遅れます)。ただし、半期の休学であれば、単位の取得状況によっては留年せずに4年間で卒業できるケースもあります。
- 就職活動: 履歴書には「平成〇年〇月 〇〇大学〇〇学部 休学」と記載します。面接で理由を聞かれますが、留学やインターン、病気からの回復など、前向きな理由や克服した経験として説明できれば、必ずしもマイナスにはなりません。
5. 書類の記入について
本テンプレートは、一般的な大学での申請に必要な項目(学籍番号、氏名、理由、期間、連絡先)を網羅しています。
特に重要なのが**「保証人(保護者等)の連署」**です。休学は学費や卒業時期に関わる契約変更にあたるため、必ず保証人の同意と署名・押印が必要となります。
休学は「逃げ」ではなく、長い人生の中で立ち止まり、次への助走をつけるための選択肢です。この書類を使って適切に手続きを行い、有意義な時間を過ごせるよう準備を進めましょう。