就業規則の実効性確保
就業規則の中に定められている「服務規律」は、いわば会社の憲法の一部ですが、従業員がその詳細を熟読していないケースも多々あります。この誓約書に個別に署名させるプロセスを経ることで、従業員にルールを再確認させ、「知らなかった」という言い訳を封じるとともに、コンプライアンス(法令遵守)意識を底上げする狙いがあります。内容は、勤務時間の厳守、上司の業務命令への従順、職場の風紀・秩序の維持に加え、セクシャルハラスメントやパワーハラスメントの禁止、差別的言動の禁止など、人権尊重に関する項目が中心となります。

現代的なリスク管理とガバナンス
近年では、ITガバナンスの観点から、会社の施設・物品・PCやスマートフォンの私的利用の禁止や、ソーシャルメディア(SNS)での不適切な発信(バイトテロ等)による会社の名誉毀損防止など、現代的なリスクに対応した条項も詳細に盛り込まれます。万が一、従業員がこれらの規律に違反して会社に損害を与えたり、秩序を乱したりした場合には、この誓約書が「ルールを認識し、遵守を約束していた」ことの証拠となり、懲戒処分や損害賠償請求を行う際の正当性を補強する重要な根拠資料として機能します。