海外のファッショントレンドを取り入れた衣料品や、高品質なタオル、寝具などの繊維製品を輸入・販売するビジネスは、消費者への訴求力が高く魅力的です。

しかし、これらの製品を日本国内で一般消費者に販売するためには、「家庭用品品質表示法」という法律に基づき、製品に定められた品質情報を日本語で表示することが義務付けられています。

この表示は、消費者が製品の品質を正しく理解し、適切な取り扱い(洗濯など)ができるようにするための重要な情報源です。

輸入事業者は、この法律を遵守し、適切な表示を行う責任を負います。

家庭用品品質表示法が求める「品質表示タグ」

家庭用品品質表示法では、消費者が購入の際に品質を識別することが難しい製品について、事業者が表示すべき事項や表示方法を定めています。繊維製品は、この法律の主要な対象品目の一つです。

繊維製品に表示が義務付けられている3つの基本情報:

  1. 繊維の組成: その製品がどのような繊維でできているかを、定められた用語(綿、麻、ポリエステル、毛など)を用いて、混用率(パーセント)と共に表示します。「綿 100%」や「ポリエステル 65%, 綿 35%」のように記載します。
  2. 家庭洗濯等取扱方法: 洗濯、漂白、乾燥、アイロン、クリーニングの方法を、国際的に標準化された記号(JIS L 0001で定められた洗濯表示記号)を用いて表示します。消費者が衣類を傷めずに長く使えるようにするための最も重要な情報の一つです。
  3. 表示者名と連絡先: その製品の表示に責任を持つ事業者の氏名または名称と、住所または電話番号を記載します。これにより、消費者は製品について問い合わせることができます。輸入製品の場合は、輸入事業者の名称と連絡先を記載します。

これらの情報は、製品から容易に分離しない方法(縫い付けタグ、印刷など)で、見やすい場所に表示しなければなりません。

輸入事業者の役割と実務上の流れ

海外で製造された製品には、当然ながら日本の法律に基づいた日本語の品質表示タグは付いていません。したがって、この表示義務を履行するのは、日本国内で製品を販売する輸入事業者の責任となります。

手続きの一般的な流れ:

  1. 製品の仕様確認と情報入手: まず、海外の製造者または輸出者から、輸入しようとする製品の正確な「繊維組成」に関する情報を入手します。生地メーカーが発行した仕様書や、第三者検査機関による組成分析レポートなどが信頼できる証拠となります。
  2. 洗濯表示の決定: 入手した繊維組成や製品の特性に基づき、適切な洗濯表示記号を決定します。これには専門的な知識が必要なため、日本の試験検査機関(例:ボーケン品質評価機構、カケンテストセンターなど)に試験を依頼し、推奨される表示内容(ケアラベル)の提案を受けるのが最も確実で安全な方法です。
  3. 品質表示タグの作成と取付け: 決定した表示内容に基づき、日本語の品質表示タグを作成します。タグの取付けは、以下のいずれかの方法で行います。
    • 海外の製造工場で取付けを依頼する: 最も効率的な方法です。作成したタグのデザインデータを製造者に送り、製造ラインで製品に取り付けてもらいます。
    • 日本国内で取り付ける: 貨物を輸入した後、自社の倉庫や提携する加工工場で、一つ一つの製品に手作業または機械でタグを取り付けます。この場合、作業を行う場所が薬機法上の「製造所」と見なされることは通常ありませんが、品質管理体制は重要です。
  4. 輸入通関: 品質表示法は、税関での輸入を直接差し止める法律ではありません。しかし、税関は、輸入される製品が国内法規を遵守しているかに関心を持っており、特に消費者庁などから協力要請があった場合、製品の表示について質問したり、情報提供を求めたりすることがあります。

不適切な表示や無表示で製品を販売した場合、

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jp/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">消費者庁からの改善命令や、罰則の対象となる可能性があります。

企業の信頼性を守るためにも、法律を正しく理解し、誠実な表示を徹底することが不可欠です。

詳細は消費者庁の「

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jp/policies/policy/representation/household_goods/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">家庭用品品質表示法」のページで確認できます。